2023年度コンビニおにぎり人気調査:「ツナマヨ」と「鮭」が二強、新顔では「デカ盛り」、「コラボ」が目立つ年

2024.02.02

おにぎりサミット開催にあわせておにぎり協会が調査

 
 

一般社団法人おにぎり協会(本社:神奈川県鎌倉市、代表理事:中村祐介)は、コンビニエンスストアにおけるおにぎりの人気トレンドを調査しました。

 

■調査サマリー
 
<調査概要>
調査タイトル:2023年度コンビニおにぎり人気調査
調査実施:一般社団法人おにぎり協会
調査対象企業:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社ファミリーマート、ミニストップ株式会社、株式会社ローソン(50音順)
調査地域:全国
調査期間:2023年4月〜2024年1月

 
 
 

■おにぎりのベースとなる「お米」「成形」をアップデート「おいしさ原点追求」へ
 
2023年から2024年にかけては、おにぎりのベースとなる「お米」や「成形」のアップデートが目立ちました。具材などの目新しさ以前に、おにぎりとしてのおいしさを追求する動きは、おにぎり専門店の台頭による意識変化もあるかもしれません。手作りやおにぎり専門店のようなおいしさを各社追求した年となりました。

 

セブン-イレブンは「家庭でにぎったおにぎり」を目指し、すべてのおにぎりをブラッシュアップ。同社として初めて外部の専門家(八代目儀兵衛)監修のもと、お米のおいしさにこだわったブレンド米を開発、おにぎりに展開。前年を超える販売となりました。

 

ローソンでは希少な単一ブランド米を使用した「日本おこめぐり」シリーズを第8弾まで展開・合計22種類を販売し、シリーズ累計3200万個以上を販売する人気シリーズに。同社は2023年4月に新たなおにぎり成形機を12年ぶりに導入し、人の手で握ったようなふっくら食感おにぎりの提供も開始しました。その結果、すべてのカテゴリーで売上高は伸長しています。

 

ファミリーマートは100円台の定番商品も多く、定番の手巻きおにぎりはコロナ禍を経て約20%増。ローソンに続き同社も2023年10月から約13年ぶりにおにぎりの成形機を新たに導入し、手作りおにぎりの特徴であるふっくら感を追求しています。

 

ミニストップは、単品おにぎりの一新を2023年9月に炊飯や具材のブラッシュアップを行いました。同社は店内で加工するおにぎりも人気で、通常販売されているおにぎりと比べて単価が高いにも関わらず人気を集めているという。おにぎり合計で客数以上の伸長率となっており、おにぎり人気の高まりを感じさせます。

 
 
 

■定番おにぎりの人気1位は「ツナマヨ」、2位は「鮭」
 
各社の定番おにぎりの人気を聞いたところ、なんと4社共に1位はツナマヨ、2位は鮭となりました。もっとも多く買っているのは40代の男性。3位はセブン-イレブンとミニストップが昆布、ローソンとファミリーマートが鮭の別シリーズとなりました。昆布の最も購入している層はセブン-イレブンは60代男性以上、ミニストップも40代・50代の男性ということで比較的年齢の高い層に支持されていることが見えてきました。

 

 

 
 
 

■2023年-2024年1月の新作おにぎり「デカ盛り」と「コラボ」がトレンド
 

2023年度に登場した新作おにぎりを見ると、「デカ盛り」「コラボ」が目立つ結果となりました。

 

ファミリーマートは3位に「大きなおむすび昆布とツナマヨネーズ」がランクイン。また5位の「SPAMアンガスビーフBBQ」も大きめの商品です。ミニストップの新顔1位は「でかむすび こく旨鶏醤油マヨ」。このようにデカ盛り系が新顔のなかで人気を集めていることが見えてきました。

 

一方で、セブン-イレブンのようにフェアをベースにコラボ商品を展開するトレンドもありました。1位は「阿部商店監修 いかめしおむすび」。3位も「赤坂四川飯店監修 五目チャーハンおむすび」、5位に「柿安監修 牛めしおむすび」がランクインしています。同社は年間を通し店舗で中華フェアやカレーフェアなどさまざまなフェアも展開し、それにちなんだおにぎりを提供、結果は好調だといいます。

 

ローソンは、日本各地で生産されているブランド米を単一で使用したおにぎり「日本おこめぐりシリーズ」を2023年も継続し、5地域のご当地米で計15種類を発売、お手ごろ価格の「塩にぎり」や、ごはんにあう具材を入れたおにぎりがいずれも販売好調でした。こららも「地域とのコラボ」といっても過言ではないでしょう。

 

ミニストップの店内加工おにぎりでは1位の「焼きしゃけ」人気に食い込むように「手づくりおにぎり かしわめし」が好評という結果に。もともとは九州地区でのみ販売されていたおにぎりが支持を集め全国販売となりました。

 

 
 
 

■次のトレンドは「インバウンド」「低価格おにぎりの多様化」
 
今回の調査を通じて、外国人需要の高まりは4社とも感じているようです。また昨今の光熱費などの高騰により、低価格帯おにぎりの需要の高まりが目立ってきています。

 

ファミリーマートは2024年に向けて100円台の比較的手に取りやすい商品をメインに、付加価値の高い高単価商品にも取り組んでいくと話します。ミニストップも海苔がないタイプの100円、110円といった手頃なおにぎりが人気を集めているといいます。

 

昨年「ご馳走おにぎり」が話題となりましたが、このご馳走ラインに加え、これまで定番商品中心だった「低価格帯のおにぎり」にも2024年は変化が訪れるかもしれません。セブン-イレブンのランキングでベスト4位に「塩むすび」(108円)も入っています。この場合は、他の惣菜などとセットで食べることが想定され、このようにおにぎり単品ではなく、組み合わせで購入するパターンも食の多様化にあわせて増えてくる可能性があります。

 
 
 

■一般社団法人おにぎり協会について
 
おにぎり協会は、おにぎりを日本が誇る「ファストフード」であり「スローフード」であり「ソウルフード」であると定義し、その文化的背景も含めて国内外に普及させていくことを目的とした一般社団法人です。おにぎり協会では、今後も同様の調査を実施していくとともに、さまざまな視点からおにぎりについて情報を提供してまいります。本調査について、また今後の活動、お問い合わせなどはおにぎり協会公式Webサイトをご覧ください。
 
【概要】
名称: 一般社団法人おにぎり協会 (英文名 Onigiri Society)
https://www.onigiri.or.jp/
Webメディア:おにぎりJapan
https://www.onigiri-japan.com/